器用貧乏は赤魔道士になれ

極小ベンチャー企業のひとり管理部門担当者が、多岐に渡る日々の業務のことだったり全然関係ないことだったりを書くブログ

会計監査人・会計参与・監査役 何がどう違うの?

こんにちはこんばんは、器用貧乏のケイリです。

今回は名称が似ていて混同しがちな会計監査人と会計参与の違いを、監査役との関係性を絡めつつまとめてみたいと思います。

会計監査人と会計参与は、それぞれが企業の計算書類に関する信頼性の確保というとても重要な役割を持っています。

 

 

会計監査人

  • 役割

企業の計算書類等を監査し、会計監査報告を作成する外部の専門家です。

  • 資格

公認会計士監査法人が会計監査人の役目を務めます。それ以外の人が会計監査人になることはできません。

  • 設置義務

会計監査人の設置は、企業規模や機関設計に関係なく、どんな企業でも可能です。

ただし、大企業(資本金5億円以上または負債200億円以上)および委員会設置会社は必ず会計監査人を設置しなければなりません。

  • 選任・解任

選任や解任には、株主総会の普通決議が必要です。また、これは登記事項でもあります。

  • 任期

任期は1年で、取締役のように定款で任期を伸長することはできません。

ただし、任期満了となる定時示株主総会で特に何の決議もされなければ、再任したものとみなされます。

  • 賠償責任

会計監査人には、取締役等と同様に、会社に対して、その任務を怠った場合に生じた損害を賠償する責任があります。

また第三者に対しても、悪意または重大な過失があった場合に生じた損害を賠償しなければなりません。

 

 

会計参与

  • 役割

会計参与の仕事は、会社の一員として、その会社の取締役と共同で、適正な計算書類等を作成することです。

会計監査人が外部から計算書類等を監査するに対して、会計参与は会社内部から計算書類等の作成に関わります。

  • 資格

会計参与になるには、公認会計士監査法人、税理士、税理士法人のいずれかである必要があります。

ただし、会社または子会社の取締役、執行役、監査役、会計監査人などが会計参与を兼任することはできません。

  • 設置義務

会計参与は、機関設計に関係なく、どんな企業でも設置することができます。

ただし非公開会社の取締役会設置会社監査役を置かない場合は、必ず会計参与を設置しなければいけません。

  • 役員

会計参与は役員となります。

なお、反対に会計監査人は社外から計算書類の信頼性を担保するという役割のため、役員にはなれません。

  • 選任・解任

選任や解任には、株主総会の普通決議が必要です。また、役員と同様に登記が必要です。

  • 任期

任期は2年ですが、非公開会社では、取締役と同様に、定款で任期を10年まで伸長することができます。しかし、指名委員会等設置会社の場合は、任期が1年となります。

  • 賠償責任

会計参与が任務を怠ったことにより会社に損害を与えた場合は、賠償責任を負わなければならず、株主代表訴訟の対象にもなります。

 

 

監査役

  • 役割

監査役の仕事は、取締役の業務および計算書類の監査です。

ただし、非公開会社の取締役会設置会社では、その業務を会計監査に限るとした定めを置くことができます。

  • 資格

誰にでもなることができます。

  • 設置義務

監査役の設置義務という論点のうち、会計監査人や会計参与に関連するポイントだけに絞って書きます。

1.会計監査人設置会社

会計監査人を設置する場合は、委員会設置会社を除いて、監査役を置かなければなりません。なぜなら、監査役には会計監査人の選任・解任について同意権が与えられているからです。

ちなみに、”委員会設置会社を除いて”とあるのはなぜかというと、委員会設置会社には監査役を置くことができないからです。

2.取締役会設置会社

取締役会設置会社では、監査役を置かなければいけません。しかし、非公開会社の取締役会設置会社では、監査役を会計監査に限るとした定めを置くことが可能です。

なお、前述しましたが、非公開会社の取締役会設置会社監査役を置かない場合は、必ず会計参与を設置しなければいけません。

つまり、非公開会社の取締役会設置会社では、「取締役会+会計監査に限定された監査役」もしくは「取締役会+会計参与」のどちらかの組み合わせであればよい、ということです。

  • 役員

監査役は役員となります。

  • 選任・解任

選任や解任には、株主総会の普通決議が必要です。また、役員と同様に、登記が必要です。

  • 任期

任期は4年ですが、非公開会社は定款で任期を10年まで伸長することができます。

  • 賠償責任

監査役が任務を怠ったことにより会社に損害を与えた場合は、賠償責任を負わなければならず、株主代表訴訟の対象にもなります。

 

 

以上、会計監査人、会計参与、監査役の簡単な論点整理でした。

 

会計参与制度の法的検討

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