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器用貧乏は赤魔道士になれ

極小ベンチャー企業のひとり管理部門担当者が、多岐に渡る日々の業務のことだったり全然関係ないことだったりを書くブログ

ゴジラにも特撮にもエヴァにも興味はないけど傑作でした! ~映画『シン・ゴジラ』

映画

こんにちはこんばんは、器用貧乏のケイリです。

この前の週末に映画『シン・ゴジラ』を見に行ってきましたので、感想を書き留めておきたいと思います。

shin-godzilla.jp

 

タイトルにも書きましたが、私はゴジラにも特撮にもエヴァにも思い入れはありません。

日本製ゴジラの記憶といえば、子供の頃に見た、子ゴジラが火を吹く練習をしていてなかなかうまくできず、親ゴジラが子ゴジラの尾を踏むと子ゴジラが盛大に火を吐く、という可愛らしい映像くらい。

ハリウッド版ゴジラは1998年の作品しか見てませんが、ゴジラが怪獣というよりは恐竜みたいで、あまり好きにはなれませんでした。やっぱりゴジラって着ぐるみ感が大事。

特撮モノも、子供の頃に見たウルトラマン帰ってきたウルトラマンウルトラセブンウルトラマンタロウウルトラマンレオあたりまでの記憶しかないです。

エヴァは評判になったのでテレビシリーズは見ましたけど、まったくハマれなかったので、映画には一切手を出しておりません。もうどういうストーリーだったかも覚えてないくらいです。

 

で、映画『シン・ゴジラ』ですが。

 

めっちゃおもしろかったです!!

 

映画のパンフレットを何年かぶりに買いましたよ。

良かったよー!ていうことを誰かに言いたくなる映画は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』以来です。

印象に残っているポイントを並べ立てていきますが、これからこの映画を見る!という方はこの先は読まないでください。前知識がない方が絶対に楽しめる作品ですので。

これからこの映画を見る!という方はこの先は読まないでください。

これからこの映画を見る!という方はこの先は読まないでください。

これからこの映画を見る!という方はこの先は読まないでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいですね? 大丈夫ですね?

では。

 

海上に漂う無人のボート

後で思い返してみると、『機動警察パトレイバー the Movie』の冒頭みたいだなーと思って。パトレイバーの映画では、事件を起こす首謀者が、すべての企みを仕掛け終えた後にその結果を見ずに映画の冒頭で自殺してしまうんです。

このボートの持ち主は何かを企んでいたわけではないですが、ゴジラの謎を知っていて手掛かりを残す人物ですので、事態の収拾にあたる人たちがその謎を解き明かす、という展開は似ているなと思いました。

 

進化するゴジラ

ゴジラが川を上ってくるシーンで、あれ、ゴジラってこんなんだっけ?て思いました。

ずっと水中に潜ったままで全容が分からない。ただひたすら船やら車やら瓦礫やらを巻き込んで川をずんずん上っていく。

そして上陸。両生類的な巨大生物がズルズル這いずってる。なにこれキモい。体もキモいけど特に目がキモい。

やっと二足歩行になったと思ったら、前足がやたら小さい。なんでだろう。何も捕捉する必要がないから?

とにかく、形態が進化するなんて聞いてませんよ状態で驚かされました。背中からも光線が放出されたときはぞっとしたと同時に、こんなんどうやって勝つの?と絶望感を味わわされました。

 

早口で飛び交う専門用語と会議シーン

官僚独特の難しい言葉は大して理解できなくてもおおよそ話の筋は追えるようになっているので、問題ないと思います。

言うなれば、会議室や廊下で早口で喋りまくるあのシーンは映画のテンポを緩ませないための舞台装置みたいなものかと。まあ、ちゃんと理解できてたらなお面白いのでしょうが。

でもあのシーン、好きなんですよね。今までない事態に対処するのに立法から始めたり、あちこちに話を通さなきゃいけなかったりして時間がかかり過ぎる。でもこの体制は独裁を防ぐというメリットもある。だからみんな時間がかかるのは仕方ないこととして愚痴りながらも自分たちのできることをやっていく。法治国家として清濁併せ飲む覚悟みたいなものが垣間見える気がするんです。

 

自衛隊のリアルな存在感

わたしは今まであまり邦画はたくさん見てこなかったんですが、戦争映画ではなく、現代劇で自衛隊の軍備を模したものがここまで多く登場する映画って他にもあるんですかね?

どこぞの団体が”自衛隊讃美だー!”とか騒ぎそうだなーと思いながら見てましたが、よく考えたら国内で自国民を守ってるだけなんですけどね。

でもそういう批判でさえも怖れて描写が中途半端になる場合もあり得るのに、この映画の中での陸・海・空の自衛隊のリアリティを見るだけでも、製作陣の本気度が伝わってきます。

 

みんな大好き、無人在来線爆弾!!

このシーンでたぎらなかった人とはたぶんお友達にはなれないと思います。

新幹線爆弾のシーンでまず、おおっ!!となり、一斉にゴジラに突っ込む無人在来線爆弾たちに興奮と笑いが禁じ得ませんでした。これを思いついた人に何か賞を差し上げたい。嫌な事があってもあのシーンを思い出したら乗り切れそうな気がします。

日本人から見て、(新幹線を含め)電車って日本を象徴するアイコンのひとつだと思うんです。製造業のいろんなテクノロジーが詰まってるし、ダイヤに合わせて正確に運行するというのも日本人気質を表していますし。

それがゴジラに突っ込むっていうのがね、一矢報いたぞ!という気持ちにさせてくれます。

それに続き、周辺の高層ビルで押し倒してはたらくくるまでお薬注入というシュールな絵が最高に馬鹿げてて好きです。

 

市川実日子がマジヒロイン

変人の集まりが世界を救う的な設定は映画やアニメでもよくありますが、『シン・ゴジラ』では巨災対(巨大不明生物特設災害対策本部)メンバーがその役割を担います。

まず巨災対メンバーがみんなオタクで偏屈な感じがサイコーなんですが、この映画のヒロインは間違いなく市川実日子演じる尾頭ヒロミちゃんですよ。

作中ずっと難しい顔をしているのに、最後にほっとした笑顔を見せてくれて、こちらもほっとなりました。

 

2人の総理大臣

1人目の総理大臣、大河内総理は、想定外の事態の中で最初はふわふわ頼りないけど、どんどん頼もしくなっていきます。

逃げ遅れた市民がいたときの「国民に武器は向けられない」からの攻撃中止命令は、すごく重くて厳しい決断で格好良かったです。

2人目の総理大臣(臨時代理)、里見総理はトコロテン方式で総理大臣になっちゃった人なので、”わー、この人大丈夫かー?(不安)”て感じなんですが、「好きにしたらいかがですか?」という提言を受けてからの飄々とした反応が好きです。

最後の時間稼ぎの仕方も実にニッポン的。決して切れ者ではないから、ウルトラC的でない分相応なやり方で事態に対処するところがいいです。

 

あの頃日本に思いを馳せた人たちが共有する記憶

この映画を見た人なら誰もが思い起こしたであろう、3.11の記憶。

無慈悲なまでに巨大な津波に襲われ、原発メルトダウンの可能性に慄き、東日本はどうなってしまうのだろうかと、固唾を飲んで見守っていたあの日々のあの想いを、当時日本の行く末を案じたすべての人たちが共有し合っただろうと思います。

この共通の経験を持っているのと持っていないのとでは、きっとこの映画の感じ方は違うものになるはずです。

 

現実(ニッポン)VS虚構(ゴジラ

ものすごく巧いキャッチコピーだと思います。ここまで作品を的確に表したコピーはそうありません。

ゴジラという虚構が、行政や軍事、外交という現実的な問題をわたしたちの前に突きつけて、揺さぶりをかけてきます。

怪獣映画と見せかけて、実はポリティカルなシミュレーション・ムービーだったなんて、ひねりも大概にしてください。

 

 

まだまだ書きたいことはありますが、長くなるのでこのへんで。

ただ気になるのが、 3.11に感慨がない海外の人はどう見るのだろう、ということです。

先にも書いたとおり、あの震災の記憶があるのとないのとでは作品の感じ方がかなり違うような気がするので。

まあ、批判を恐れずにあえて言うならば、『シン・ゴジラ』はやはり日本人のためのゴジラ映画だな、というところですかね。