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器用貧乏は赤魔道士になれ

極小ベンチャー企業のひとり管理部門担当者が、多岐に渡る日々の業務のことだったり全然関係ないことだったりを書くブログ

誰かに影響を与えられる人 ~映画『マイ・インターン』

こんにちはこんばんは、器用貧乏のケイリです。

ゴールデンウィーク中は、積読本を消化したり、映画を見たりしていました。

その中の1作、映画『マイ・インターン』が特に印象深かったので、今回のエントリーの題材に選んでみました。

 

映画の内容はYahoo!映画の作品ページを見てもらうとして。

movies.yahoo.co.jp

 

評判がいい作品であるのは知ってましたが、本当に良かったです。もっと早く観ればよかった。

映画にはときどき可愛いおばあちゃんが出てきますが、この作品のおじいちゃん、ロバート・デ・ニーロの笑顔に癒されます。可愛いおじいちゃんカテゴリーが存在する世界って素晴らしい。

このエントリーでは、ロバート・デ・ニーロが演じるベンについて書きたいと思います。

 

理想のシニア・インターン

ベンは、ジュールズ(アン・ハサウェイ)が立ち上げたファッション通販サイトを運営する会社にシニア・インターンとして採用された70歳の男やもめです。

インターンの応募に必要なのはYouTubeへ自分の自己紹介動画をアップすること。ネット慣れしていないベンもなんとかその条件をクリアするなど、仕事復帰にはとても意欲的です。

でもスピーディーに仕事を動かしていきたいジュールズは、せかせかした自分のペースにベンは合わせられないだろうという高齢者に対する無意識の偏見があり、ベンの積極的な活用には少々後ろ向き。

しかし現状では、ジュールズの”せかせか”に従業員や事業の運営がついていけなくなっており、細々したミスやトラブルが頻発するという事態になってしまっています。

ベンは今までの仕事や人生経験で得た気配りテクニックで、業務や人間関係の流れの滞りを解きほぐしていきます。

まるで年長者はかくあるべしというお手本のような男性です。でも現実世界ではなかなかいません、こんな人。

 

 

やるべきときにやるべきことをやる

ベンの何がすごいかって、言うべきときに言うべきことを言い、やるべきときにやるべきことをやるところです。

ジュールズが”Too observant”(目ざとすぎる)と評するくらい、ベンはとにかく周囲の人間をよく見ています。だから、何か困っている人がいるとすぐに気が付きます。

当初ジュールズはベンに指示を出さずに放ったらかしにしていましたが、彼はその目ざとさで問題を抱えている人を見つけ出し、恩着せがましくなく、さりげなく手伝います。

それがたとえ郵便物の配布という些細な仕事であっても笑顔で手助けをするのです。

そんな様子なので、社内ではすぐにみんなから親しまれるようになります。

 

また、ジュールズが落ち込んでいるとき、雑多な物が山積みになってしまっている机の上(ジュールズが常々その様子を苦々しく思っていた)を綺麗に片づけて彼女を喜ばせました。

何か安易に慰めや励ましの言葉をかけるのではなく、何が起これば彼女が喜ぶのかを分かっており、そしてそれを実現する。こんなことは齢を重ねていたってなかなかできることではありません。

 

同期の若いインターンデイビスが新居となる部屋を探しているときは、彼が探しだしてきたお部屋情報に対してベンはいろいろとアドバイスします。

しかし結局良い部屋が見つからず、通勤が不便な場所にデイビスが引っ越すことに決めたときになって初めて自分の家に居候することを提案します。

最初からは助けないんです。デイビスが努力してもどうにもならなかったときになってやっと手を差し伸べる。助け過ぎず、でも本当に困っている時は助けてくれる”everybody's uncle”(みんなのおじさん)なんです。

 

それから、ジュールズともすっかり打ち解けて、彼女がベンにかつて勤めていた会社について尋ねたとき、今働いているこの場所(ジュールズの会社)が実は長年勤めていた会社があった場所であることを初めて明かします。

普通のおじさまだったら、出勤初日に「実は自分はここで働いてたんだ。だからこのあたりのことは良く知ってるんだ。」的なことをちょっと自慢げに話しませんか?

でも、ベンはそういうことをしない。このときになって初めてこの場所で積み重ねてきた思い出を語るのです。

だからこそ、今の会社の若者たちに注がれる暖かいまなざしがそういう経験の層の上にあるのだと、ジュールズは実感を持ってより深くベンを理解するわけです。

 

そしてハンカチ。

なぜハンカチが要るのかわからないというデイビスに対して、ベンは「女性に貸すため」だと答えます。だから絶対に持てと。

誰かのためにモノを持つって、なんかちょっとステキだなと思いました。

 

 

誰かに影響を与えられる人

まあ、とにかくおじさま特有の”俺ってエライ?”みたいな空気がベンには全然ありません。ジューズルについても、彼女がここまで会社を発展させたことに純粋に尊敬の念を表しますし。

承認欲求を満たすために言いたいことを言いたいときにベラベラ言うのではなく、誰かのために言うべきときに言うべきことを言う。やるべきときにやるべきことをやる。あー、わたしもこんなオトナになりたい。

 

やはりベンはこういう出来た人なので、周囲に影響を与えていきます。

ジュールズの会社の男性従業員はみんなラフな格好をしているのですが、ベンはいつもスーツで、鞄もクラシック。

最初はそれが高齢者と若者のギャップという形で見た目の落差がつけられていますが、みんなに慕われるにつれて、若い同僚がベンと同じ鞄を持ち始めたりします。

デイビスなどは、映画の終わり頃にはジャケットにネクタイというスタイルに変貌しました。

 

何か特別なことをするわけではなく、自然な振る舞いによって周囲に変化をもたらすことができる人というのは、周囲の人々を常日頃から尊重できる人なんだなと思いました。反省。