器用貧乏は赤魔道士になれ

極小ベンチャー企業のひとり管理部門担当者が、多岐に渡る日々の業務のことだったり全然関係ないことだったりを書くブログ

リース取引の分類をおさらいしてみた

 以前、複合機のリースに関するエントリーで少しだけリース契約について触れました。

jackofalltradesandmasterofnone.hatenablog.com

 

 近々機械のレンタルサービスを利用することになったのですが、リース契約とレンタル契約の違いを理解するのが難しいので、一度きちんとリース取引についておさらいせねば、と思ったので、ここにまとめます。

 

 リース会計については、平成19年3月30日に企業会計基準委員会によって「リース取引に関する会計基準」「リース取引に関する会計基準の適用指針」が公表されました。

 また、「リース取引に関する会計基準の適用指針」については、平成23年3月25日に改正されています。

 

ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの違い>

 会計上の分類では「ファイナンス・リース」と「オペレーティング・リース」があります。

 

 ファイナンス・リースの場合、会計処理は“売買処理”で行います。

 “売買処理”とは、資金の借り入れをして固定資産を取得したような会計処理を行います。

 一方、オペレーティング・リースの会計処理は“賃貸借処理”です。

 “賃貸借処理”とは、リース料を支払うたびに費用を計上する方法です。

 

 ファイナンス・リースであっても、個々のリース資産に重要性が乏しいと認められる場合は、オペレーティング・リースのように賃貸借処理ができます。

 “重要性が乏しい”とは以下のようなものを該当するものをいいます。

 

・重要性が乏しい減価償却資産について、リース料総額が購入時に費用処理する基準額以下

・リース期間が1年以内

・企業の事業内容に照らして重要性が乏しいリース契約で、リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下

 

 ファイナンス・リースに該当するものは、次のいずれも満たす場合です。

 

・中途解約不能(契約上は中途解約可能でも、解約に際して相当の違約金が発生するなどで実質的に解約不能とみなされるケースも含まれます。)

・フルペイアウト(リース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受し、かつ、リース物件の使用により生じるコストを負担すること)

 

 これらの要件については、具体的な判定基準が存在します。

 

1.現在価値基準

  リース料総額の現在価値≧見積現金購入価額の90%

2.経済的耐用年数基準

  解約不能リース期間≧経済耐用年数の75%

 

 リース取引には、所有する物件を貸手に売却し、貸手からこの物件のリースを受ける「セールス・アンド・リースバック取引」というものもあります。

 これらについても前述の判定基準でファイナンス・リース取引に該当するかどうかを判断します。

 

 なお、ファイナンス・リースに該当しないものがオペレーティング・リースとなります。

 

<所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイアンス・リースの違い>

 ファイナンス・リースの種類には「所有権移転ファイナンス・リース」と「所有権移転外ファイナンス・リース」があります。

 

 ファイナンス・リースのうち、以下のいずれかに当てはまるものが、所有権移転ファイナンス・リースに該当するものとされており、それ以外のファイナンス・リースが所有権移転外ファイナンス・リースに該当するものとします。

 

1.契約上、リース期間終了後またはリース期間中途でリース物件の所有権が借手に移転すること

2.契約上、リース期間終了後またはリース期間中途で割安購入選択権が与えられており、その行使が確実に予想されること

3.リース物件が特注で作られたもので、リース物件の返還後に第三者に再びリース又は売却することが困難なため、借手によってのみ使用されることが明らかなこと

 

 所有権移転外ファイナンス・リースの場合の会計処理は、原則売買処理ですが、中小企業の場合は例外として賃貸借処理も認められています。

 ただし、法人税法上では売買処理しか認められておらず、費用として計上された支払リース料は、リース資産の償却費として費用計上されたものとみなされます。

 

 具体的な会計処理について記述すると長くなるので、今回はこのへんで。