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器用貧乏は赤魔道士になれ

極小ベンチャー企業のひとり管理部門担当者が、多岐に渡る日々の業務のことだったり全然関係ないことだったりを書くブログ

補助金と委託費 -リースは続くよ何年も-

 前回はブログの内容が補助金の手続きのみの終始してしまったので、今回は違う観点で書きたいと思います。

 

 研究開発費の資金を支援してもらう際に”補助金“と表現していますが、実際には、研究開発にかかった費用を補助してもらう助成的意味合いのある「補助金」と、国の機関などが企業や大学などに研究開発を委託する対価的意味合いの「委託費」の二通りがあります。

 

 「補助金」の場合は、研究開発をする主体は補助を受ける側ですので、例えば支援してもらった資金で得た資産や知的財産は、補助を受けた側に帰属します。会社がした支出に対して補助を受けるという感じです。

 

 しかし「委託費」の場合は、国の機関から委託を受けるという形式の契約を結ぶので、研究開発の主体は国の機関となります。ですので、資産や知的財産の帰属先は国になるわけです。

 つまり、委託費で固定資産を購入しても、補助を受ける側の所有物にはなりません。

 

 もし委託事業が終わった後もその固定資産を使い続けたい場合は、減価償却の残存価格に応じた金額で国の機関から貸与してもらうこともできますし、買い取ることもできます。

 ちなみに当社の場合は、買取金額が安くなるまでは有償貸与してもらい、その後買い取りました。

 また、「委託費」の場合は委託契約なわけですから、受け取った資金は対価性があるとみなされ、消費税の課税仕入れ対象になります。

 

 資金の支払の仕方も、二通りあります。精算払いと概算払いです。

 精算払いでは、事業が完了した後で資金が支払われます。

 概算払いでは、事業の途中に何度かに分けて資金が支払われます。

 

 支援を受ける側としては、有り難いのは概算払いの方です。なぜなら、精算払いの場合、物品などを購入する際に一旦自分で支払いをしなければならないからです。

 そのために銀行に借入をする必要も出てきます。そうなると利息も払わなければなりませんし、キキャッシュフローに乏しい企業としては辛いハードルです。

 

 資金的支援を受けられる期間は、単年度の場合もあれば、3~5年の場合もあります。事業によっては、年度の終わりに、翌年度も補助金を受けられるかどうか審査されるものもあります。

 

 これも私が入社する前のことなのですが、当社の場合、補助金の一部を機器のリース代に充てていました。そして、リース期間が補助金を受けられる期間より長かったのです。

 つまり補助事業の期間が過ぎてもリース代の支払いは続くのです。お金ないのに。

 

 減価償却費を定率法で計上する場合は耐用年数の最初の頃に多く計上されますが、リース代は毎月一定額ですので、資金があるうちにたくさん払うということができません。

 ですから、資金援助を受けられる期間が終わった後も支払い続けられるのか、考えておく必要があります。

 それにしても、実際なぜ与信が通ったのか不思議です。リース会社までバイオベンチャーに夢を見ていたのでしょうか。

 

 こういう研究開発に関する補助金事業の世界というのは、関係のある業界でないとなかなか体験する機会がありません。

 そんなこともあるんだなぁ、と思い巡らせてもらえたら幸いです。